タイムマシン

戦車も作れるぞ!

ですか?と訪ねて来た業者の人が聞くほど窯象は変な色気を振りまいているらしい。今日は取手に向けて窯を発送するまでの最終確認で山科の工場を訪問した。幸いなことに僕はいつも、採算度外視でケッタイナ仕事を運んで来るのを待ち構えている職人さんに恵まれている。いつもは大きな億単位の仕事を請けていて忙しいのに、僕が行くとみんなワクワクしてアホな仕事に付き合ってくれるのだ。
この山科の会社とも10年以上のお付き合いになる。先代さんのころから長い付き合いで、社長も僕の好みをよく知っていてちいさな部品まで奇妙に気合の入ったのを使ってくれるから嬉しい。

どんなことにも言えるのだが、お金がすべてじゃない。ワクワク本気でタイムマシン作れたらいいなと思う心が重要だ。

別れ際に社長がめちゃくちゃ嬉しそうに、今度角川映画戦艦大和の砲台を作るんですよ(ヨダレ)と満面の笑顔で僕を送り出してくれた。「センセ〜じゃあ次の作品はタンクですね〜」。よ=し。イスラエルの戦車と向かいあうところに張りぼてUNタンクを作るぞとマジに思いつつ工場を後にした。